part1の続きです。
まだpart1を見ていない人はpart1からご覧ください。
ホストになって最初にした事
ホストクラブに正式に入店して最初に学んだのは髪型です。
仕事の時は必ず髪をセットします。
今までセットなんて自分でした事があるはずも無いので自分でセットする事は出来ません。
なので美容室に連れて行ってもらいました。
自分の髪がセットされていく様子は面白かったです笑
ですが同時に髪をセットすることの大切さが分かりました。
髪をセットする大切さ
よく「人は見た目じゃない、中身が大切」と言いますよね。
その言葉は間違っていません。外面だけの人間なんて面白くないですよね。
でも自分と初めて会った人に中身を知って貰うなんて無理じゃないですか?
よく話す人でも、その人の中身がどんな人かを知る事は難しいです。
まして、初対面の人なんて外見でしか判断する事が出来ません。
つまり人との関わりに置いて最初に知る事が出来るのは外見(見た目)です。
そして外見で嫌いでなければ、関わり始め、話す事でその人の中身を知り、その中身も嫌いでなければさらに関わりが続く様になるのです。

入店初日
そして初めてのセットをして入店初日です。
最初に教えてもらったのはホストの接客マナーです。
お酒の注ぎ方や灰皿の替え方、姿勢や言葉つかいなど様々です。
ホストは仕事中常に見られています。
なので一つ一つの動作を常に意識しなければなりません。
そんな接客マナーを教えてもらい、初めてお客さんの席につきます。
初めは先輩ホストに一緒について行って一緒に接客をしていました。
ですが人と上手に話す方法などまだ知りません。なので基本的にはずっと黙っているしか出来ませんでした。
そんな状態でしたが、先輩が何度も話を振ってくれたり、自分の得意な話(アニメなど)でトークを広げる様にしてくれたおかげで自然と話す事が出来た様な気がしました。
出会って数分の人とこんなに話す事が出来たのは生まれて初めてだったと思います。
そして何人ものお客さんの席につき、その日の勤務は終了しました。
初対面の人とずっと一緒にいたのですごく疲れました。
話を振ってもらえないと話す事は出来ませんでしたが、自分としては大きな一歩だと思いました。
2日目以降
勤務の日は必ずセットしなければなりません。
自分の中のスイッチを切り替えるという意味でも、髪のセットというのは重要だという事に気づいていきます。
一人でいるときは静かで引きこもりでも問題ありません。
しかし、接客時にその様ではいけません。スイッチを切り替え接客をする。
この切り替えに髪のセットは効果抜群です。
セットをして見た目をよくすると少なからず自分に自信が湧いてきました。
自信がつくと「人と話そう」という勇気が湧いてきました。
これには具体的な根拠があるわけではありませんが人と関われない人、話す事が出来ない人というのは単に自信がないだけなのかもしれません。
ちょっとのきっかけ、ちょっとの自信で案外話す勇気は出るのです。
そして
髪をセットする様になって新たに気になる事が出来てきました。
それは顔です。
髪は美容師さんにセットしてもらうのでとても綺麗に仕上がります。
でもそうすると髪は良いのですが、顔がダメという事に気付かされます。
そこで化粧をする事に出会います。
初めは男が化粧?と思いました。
今まで化粧をする男の人に出会った事がなかったので考えた事もありませんでしたが、他のホストの方は皆化粧をしています。
それはカッコよくする為であり、お客さんを喜ばせる手段でもあるからです。
私は化粧もした事がないのでネットで調べながら見よう見まねで化粧をしました。
当然上手に出来ているはずもありません。
しかし、セットをして化粧をすると「セットをして化粧をしている自分」に自信が持てる様になったのです。
この時の化粧は上手くいっている訳ではありません、なのに何故自信に繋がったのか。
それは、おそらく挑戦をしているからでしょう。
何かに挑戦をしている自分が誇らしく思えたのです。
今までは何もしてこなかったので何も出来ない自分に嫌気がさしていましたが、化粧に挑戦する事で自分を好きになる事が出来たのだと思います。
それからは勤務のときは化粧と髪のセットをする様になりました。

最初は一時間かけていた化粧の時間も慣れていくと20分くらいでできる様になりました。
そして段々と見た目が良くなっていく自分に自信がつき堂々と話すことができる様になりました。
はっきりと話せる様に
話すのが苦手だった私はいつもボソボソと小さな声でしか話していませんでした。
しかし、ホストクラブでは常に大きな音量で音楽が流れているので小さな声では会話をする事が出来ません。
なので自然と声は大きくなります。
そうやって毎日勤務をしていると、普段の会話でもはっきりと大きな声で話す様になりました。
自分では大きく話しているつもりが無いくらい自然に話していました。
地元に帰った時に友達から雰囲気が変わったと言われた時は嬉しかったです。
これは自分で何か努力をしたわけではありません。
ただ室内の音楽の音量が大きいから、会話するためにボリュームを大きくして話していただけ です。
予想もしていない結果ですが、このお陰で人と話しやすくなりました。
この段階で私は人と話す事への抵抗感はだいぶ無くなっていました。
見た目が良い自分
挑戦している自分
はっきり話せる自分
そんな自分に自信を持っていたので人と話す事は嫌では無いという心理になっていました。
ですが、そんな順調に成長している中で大きな壁にぶち当たりました。
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